在日米軍基地で働こうという人は、こういう環境を想像されていると思います。
「アメリカ人達と楽しく働く自分」。なんてったって「日本の中のアメリカで働こう!」というポスターがエルモの求人コーナー(←メインブログに飛びますので戻ってきてねー)にも貼ってあるくらいですからね。
だけど場所によってはそこは日本の中のアメリカというより「フィリピンだろw」というところがあります。それがMWRです。Navy Exchangeやカミサリー同様、もはやそこはフィリピン領・・・・。
先日ある外国人夫妻(アメリカでもフィリピンでもない。どこの国かは内緒)が経営するバーに飲みに行ったら、そこのママがこんなことを言っていました。
「私、昔カ○サリーで働いてた。でもあそこはフィリピン人達のものみたいになっていて、あいつらに嫌気がさした」
もう「あいつら」に頭を下げなくてもよい、一国一城の主となったママさんとご主人。経営者として大変なことも多いと思いますが、カ○サリーにいた頃よりは充実しているでしょう。
現在横須賀基地のMWR全体において、従業員の70%がフィリピン人と言われています。この数値は友人から聞いたものなので信憑性はなんともいえませんが、これから横須賀基地で働こうとする人は、頭に入れておいたほうがよいと思います。
フィリピン人達の手の届かないくらい高いところで働こうとお考えの人達は余裕ぶっこいていてもいいですよ。
◆フィリピン人従業員達の手の届かないくらい高いところってどこ?→「横須賀基地で勢力を急速に拡大中のフィリピン人達の構成について書きます」
MWRとはMorale, Welfare and Recreationの略で、基地内の福利厚生関連施設の総称です。施設にはこんなものがあります。
- クラブ(←メインブログに飛びますので戻ってきてねー)
- ボーリングアリーやシアター
- CDC(Child Development Center)
他にも色々な施設があるので、興味がある人はフェイスブック公式ページをご覧ください。
https://www.facebook.com/yokosukamwrhappenings/timeline
アメリカ人のシビリアン(民間人)が言いました。「MWRで働き続けるつもりだから、フィリピン人とはうまくやらなくちゃ。だってYokosuka MWRを実効支配しているのはアメリカ政府じゃなくてフィリピン人だもの」
これは私も同感です。彼らと衝突してろくなことはないし、うまくやっていた方が何かといいんですよ。だけど媚びる必要はありません。媚びたら絶対になめられます。
だけどこう言っていたシビリアンの女性は、米軍兵士の扶養家族じゃないからこそフィリピン人達とうまくやろうと努力しているのです。
- 自分はあと数年は横須賀のMWRでキャリア形成を考えている。
- とりえがない分コネが命。
- だったらフィリピン人とうまくやっていた方がいい。
そう割り切っているのです。
これが米軍兵士の扶養家族(配偶者・子供)だと話は別です。
PCS(Permanet Change of Station. 二、三年ごとに配属が変わります)に伴い、世界中を転々とし、最終的にはアメリカに落ち着く彼らにとって、横須賀基地は通過点のひとつでしかありません。
ですから米軍関係者の配偶者はフィリピン人とずっと絡んでいくわけではないため、彼らともめてもなんとも思いませんし、うまくやろうとも思っていません。ですから頭も下げません。
だけど配偶者が米軍関係者以外で、自分は当分横須賀基地のMWRで働こうという場合、勢力拡大中のフィリピン人とどうしてもうまくやる必要があります。彼らのネットワークはそのくらい強力ということです。
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媚びられることはあっても尊敬はされないフィリピン人
というわけでフィリピン人ネットワークのコネ目当てで彼らに媚びる日本人達と少数のアメリカ人がいるわけですが、見ていて気がついたのは、媚びられることはあっても人として尊敬されるフィリピン人は少ないということです。前出のシビリアンのアメリカ人女性は「面倒なフィリピン人達とうまくやるのは、目標としている仕事に就くまでの我慢」と言っていました。
MWRで働くフィリピン人従業員達は、自分達がどう見られているのか知っているのか?
知っていますよ~。MWRで働く私の知人がフィリピン人の同僚にこんな話をしたのです。
「ねえ、知ってる?新しく入ってきたA君(フィリピン人)って、前の職場(同じく横須賀MWRの施設)でHPT(※)で働いていて、契約更新してもらえなかったんだって。
MWRで働いているフィリピン人が契約更新してもらえないって・・・どれだけやばいことしたの?」
(※)HPT: 時給制臨時従業員。詳しくは管理人が運営するメインブログの横須賀基地で時給制臨時従業員(HPT)から常用(IHA)になった人の例 - Inside the gateという記事を参照
ここでフィリピン人の同僚は、彼女が何を言っているのかわからないふりをしたそうです。
超がつく天然である私の知人は、そのフィリピン人従業員の「何を言っているのかわかんないふり」にすら気づかずに、こう続けました。
「だってさ、MWRってフィリピン人天国だよ?フィリピン人っていうだけで更新してもらえるはずじゃん。なのにA君は更新してもらえなかったんだから、きっと何か前の職場でやらかしたんだよ。そんな人を雇って大丈夫だったのかなぁ」
フィリピン人従業員は苦笑い(爆)。
だけどこういう風に面と向かって言ったほうがいいんですよ。お互いどういう風に思われているのか知った上で働いた方がいいんです。割りきりって大切ですよ。
割り切ったところで日本人従業員に明るい未来はあるのか
はっきりいってないでしょう。だってフィリピン人従業員は増え続けているんですもの。日本人はMLCの事務職を目指しましょう。
◆MLC事務職の例(2015年12月14日現在の空席情報より)
空席広報番号 DDYJ-005-16
Management Analyst, #119 (管理分析職)
就業場所:DLA Distribution Yokosuka, Assistant to the Commander
ここならフィリピン人ネットワークの外ですよ。日本語・英語ともに流暢であることという高い壁があるし、なんといっても永住権をもっていないとMLCにはなれない。そこを越えては来ません。この空席に関する詳細はJN Yokosuka Regionを参照。空席広報番号で検索をかけてください。
応募する前にきちんと資格条件・身体条件を読みましょう。横須賀基地の空席は競争率が高いため、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」と思いたいのもわかりますが、応募するだけ無駄なラインを見極めることも大切です。
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